営業のスキル

商品説明、商品提案、商品販売の違いとやり方のコツ

2022年4月17日

商品説明・商品提案・商品販売を同日に行うためにはメリハリが大切です

営業の現場では、商品説明から提案、販売と、いつもステップを踏んで進んで行ける訳ではありません。

営業時間やお客様の都合で、一度の機会に商品説明から提案、販売まで、同時に行うケースの方が多くなります。

その時に、商品説明・提案・販売の注意点や心構えの違いがしっかり解っていると、ミスも減りますし、話にメリハリも出て来ます。

お客様にとっても、今説明されているのか勧められているのか良くわからない状態で話が続くと、聞いているのも疲れますし、判断にも悪影響が出ます。

更に、「あの営業マンの話は、聞くのが何となく面倒くさい。何となく疲れる。」という印象を持たれてしまうと、お客様は徐々に離れていきます。

お客様にとって、聞きやすいセールストークになるように心掛けましょう。

一般的には、商品説明と商品提案を繰返しながら進み、クロージングとして商品販売になるような流れです。

まず、商品説明・商品提案・商品販売の心構えや注意点をおさらいしておきます。

商品説明の心構えや注意点

商品内容を客観性を持って伝えます。忖度せずに、商品内容を余すところなく伝えます。

声のトーンは、明るく、滑舌の良いナレーションのような声で、お客様を楽しい気持ちにさせて、この人の話をずっと聞いていたいと思わせたいところです。

商品を販売する上で、リスクやデメリットは1度はしっかりと説明しておかなければいけません。商品説明でリスクやデメリットをしっかり説明しておかないと後々面倒な事になります。

商品提案の心構えや注意点

お客様の気持ちや状況を考慮して、その商品がお客様に合う理由などを説明します。

声のトーンは、商品説明と同じく全体的には明るい声で、しかし、提案する理由については真剣な声と表情も交えます。

その商品をお客様に提案する理由は、営業マンの感性が問われるところです。その理由にお客様が共感して下されば、先々もその営業マンの提案は前向きに検討して貰えるようになります。しかし、ズレていると思われたら、先々アポすら取れなくなる可能性もあります。とても大事なところです。お客様の反応を良~く観察して、慎重に事を進めます。

特に販売しなければならない商品が決まっていないならば、別の商品への切り替えも念頭に置くべきです。また、可能ならば先々の事を考えて、商品販売よりもお客様と共感する事を優先させる場合もあります。

商品販売(クロージング)の心構えや注意点

商品提案で「行ける」と思ったらセールス開始です。俗に言うクロージングと言う行為です。その商品が一番良いという理由を覚悟を持って真剣に伝えます。

真剣な声と表情で挑みます。怖い顔をしろという意味ではなく、真面目な顔をしろという意味です。にこ~っと笑顔で販売出来るのは、お客様が失敗しても良いと思っている商品です。お客様が失敗出来ないと思っている商品は、真剣な声と表情でお勧めします。

お客様が緊張し過ぎている状態がずっと続いているようなら、緊張をほぐすために少しだけ笑顔で対応する事もあります。

間違ってはいけないのは、お客様が真剣に結論を出そうとしている時に、笑顔で「どうでしょう」などと言ってはダメです。

「黙っておけ」と言いたい所ですが、お客様が断る決断を下しそうな気配を感じたら、黙っておくわけにもいきません。

その場合は、真剣な表情で「ぜひ、買って下さい。お願いします。」です。

クロージングについて詳しくはこちら(後日掲載予定)

商品説明と、提案・販売を別の日にした方が良いお客様

迷うお客様でキャンセルの多いお客様は、商品説明と販売を同日にすると危険です。

「良くわからない状態で買わされた」という気持ちを持たれると、高確率でキャンセルが来ます。「自分で納得して買った」と思ってもらうためには、日を分けて考える時間を与えるのが効果的です。

良く考えて、納得がいけば大きな金額で購入してくれるお客様も、日を分けた方が良いでしょう。説明してその場で約定まで持っていくと、お客様が良いと思っている商品でも、取り敢えずの金額になってしまう可能性があります。

一旦、取り敢えずの金額で約定すると同時に、増額の提案も行い翌日以降に増額の返事を貰う約束をする方法もあります。

一方で、約定を先送りにすると「止めておく」という結論になってしまう事もあります。お客様があまり前向きな気持ちでは無さそうなら、約定まで持っていってしまう事もあります。

お客様が「あまり前向きな気持ちでは無い状態で約定したらダメでしょう」という考え方もあります。しかし、約定1つ1つがお客様との大きな人間関係になります。約定すればこそ、その後の結果や、フォローなどの自分の対応も見て貰えるという事を忘れてはいけません。

商品説明と、提案・販売を別日にするというのとは少し違いますが、事前予告をしておいて、後日、商品説明、提案・販売という方法が有効な場合もあります。

お客様からすると、普段から自分の事を気にかけてくれていると感じるはずです。この勧め方で悪く勘ぐられるようならば、お客様との人間関係作りから見直した方が良いと思います。

お客様のニーズに合う商品の場合、「今度、△△な理由で○○様にお勧めしたい商品が出る予定です。」などと予告しておいて、後日、説明、提案・販売をしに行く方法です。ニーズに合う商品という点を蔑ろにすると、徐々にお客様の心が離れていくので注意しましょう。

コミュニケーション能力が高く、気持ち良く取引き出来るお客様ほど、営業マンに気付かれないように営業マンから離れていきます。絶対に失ってはいけないお客様を失う事になります。

 

 

 

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